概要
この本は、その名の通り「話を聞けるようになる」トレーニングが詰まっている本です。
ぼーっとする・落ち着きがない・気が散りやすい
などの理由で、教室で話を聞いていない子は多いです。
そうすると勉強が分からなくなったり、今何をするべきか分からなくなったり…勘違いに気づかずプリントや図工の作品を作ってしまうなんていうことが起きてしまいます。
そのための対策を考えていきます。
まず必要なのが環境調整
話を聞きやすいような環境を作ります。
それから話を聞けるような態勢作り
本人の心を落ち着いた状態にさせます。
最後に見る・聞くのトレーニング
これらの方法が詳しく書いてあります。
また付属として、47種類の教材ワークシートもついてきます。
内容
トレーニングのポイントや指導の工夫
まずは全員が私語をせず、落ち着いた状態から始めます。
「無音」の状態がベストです。
また、子どもの注目がこちらに向いているかも確認しましょう。
こちらが文章を読み上げる時は子どもの様子を見て、よく聞かないと聞き逃しちゃう!くらいのスピードにしましょう。もちろん、ハッキリとメリハリをつけて聞きやすい声の大きさにすることも重要です。
指示を出すときはシンプルに。
○○してから○○して、そして・・・など複数の指示ではなく
○○してね と1つの指示を出しましょう。
説明が終わった後は理解しているかどうか「分かりましたか?」と一声かけます。
準備のトレーニング
まずは聞く態勢の基本です。
床に寝て体の力を抜きます。数十秒じっと動かないことが大事です。
その次に着席姿勢を保たせます。
座らせた後、静かになったらプリントなどを配り、配り終わるまで指示は出しません。
1つ1つの動きや指示を丁寧にやらせていく感じですね。
また、ビジョントレーニングの注視や追視なども基本的なトレーニングの1つです。
本番のトレーニング
ここからは付録のワークシートを使っていきますが、無料や自作のワークシートを活用するのも◎です。
①目と手の連動
番号打ち・点つなぎ・図や絵の書き写し など
②聞き取りトレーニング
数字や言葉の聞き取り・見て覚える・文を作る・聞いて覚える
③聞く・考えるトレーニング
しりとりを文字で書く・最後のひらがなが同じ言葉を書く・反対語を書く
これらの中から子どもに合わせて内容や量を決めていきます。
ワークシートごとの詳しい指導の説明がこの本ではたくさん紹介されています!
著者
・上嶋惠さん
発達障碍児のための教室を経営